【コラム】ロシアの音楽-肋骨の音楽 Музыка на рёбрах(ムージカ・ナ・リヨーブラフ)-

昨年、2月24日ロシアがウクライナへ軍事侵攻を開始し、遙か東では大規模な国家間同士の戦争が勃発した。とてもショックだった。個人的にロシアという国は好きですがそれとこれとは全くの別で侵略などして良いはずがありません。

様々な形で日本をはじめ世界各国が支援をし非難をしている。
そんな中、ロシア国内でも少数ながら反対の「声」も出ている。
今回は真面目にちょっと突っ込んだ音楽を紹介してみようという企画です。
僕が音楽が好きなのは音楽にはその人のバックボーンが必ずあって、それが身近な生活レベルの世界から国民性、人種、性別、国家、歴史をも含んでくるところが「面白い」と感じる所なのです。色々”構成要素”はあるけれど音楽になると世界各国に多様な奴らがいて「人間そんなに変わんないなぁ」と思うし面白いのです。

さて第二次世界大戦後、世界は地図にない線で二つに分かれた。
アメリカやヨーロッパを中心とする「西側」と東欧から極東までのソ連主導の「東側」。民主主義を掲げる西側と厳しい言論統制の敷かれる東側諸国。もちろん音楽も例外ではなく歌詞や音が反体制的と判断されてしまえば禁固刑。それ故にまさに命懸けだったのだろうと思う。鉄のカーテンの向こうにも確かに血の通った音楽が存在していた。
今日はそんな音楽を少し紹介しようかと思います。

さてソ連時代には使用済みのレントゲン写真へ溝を刻むことによって片面のみのレコード盤が作られたりもした。(もちろん違法である。)ウクライナ(当時はソ連構成国)やポーランド、ハンガリーなどでも流行っていたそうです。丸めてコートの袖から渡すなどスパイ映画のようなことを国民単位でやっていたのだから彼らの知恵には驚かされます。この中にはもちろんビートルズや日本の音楽もあったそうです。考えられますか?現在の日本で。スマホに「オアシスとかケンドリックはダメでしょ」でそのまま刑務所行きとか。

そろそろ紹介していきましょう。

■Pussy Riot
カラフルな目出し帽で演奏するモスクワ出身のパンクバンド。
音楽的にはイギリスのパンクロックとoi!バンドであるAngelic Upstarts、Cockney Rejects、Sham 69、The 4-Skinsから主に音楽的な影響をうけたそうです。
そしてよく逮捕されています。というのも現政権への抗議活動を行い、2012年2月、モスクワのロシア正教会救世主ハリストス大聖堂で無許可でパフォーマンスをしたが、すぐに教会の警備員に追い出されのちに逮捕されています。のちにその時の映像をMVで公開してます。
また行方不明のメンバーがいたかと思えば噂によるとシベリアへも送られたりもしていたそうです。
昨年はNYでライブを行い、ウクライナ支援のためにNFTや仮想通貨で約4.6億円相当の寄付金を集めウクライナのチャリティ団体などに寄付したそう。

このCHAIKAはTV オン・ザ・レディオのデイヴ・シーテックがプロデュースしている。

■ユーリ・シェフチュク(Юрий Шевчук)
ソビエトとロシアのロックミュージシャン。ウラジミールシガチョフと共に設立したロックバンドDDTを率いるシンガーソングライター。
図太いヴォーカルが印象的で言葉は解らずとも心にくるものがある歌声です。
ユーリも昨年ロシアのウファでコンサートを開き、戦争を痛烈に批判し、その後軍の名誉を傷つけたとして裁判所に起訴され、罰金刑を受けたそうです。



■キノー(Кино)

バンド名は「映画」の意味。
ソビエト連邦時代に活動していたロックバンド。ソビエト連邦を代表するロックバンドである。
2020年にはキノーがモデルとなった映画「LETO」も公開されましたよね。
ヴォーカルのツォイはロシアでもロックの神様と呼ばれています。
当時のソ連ではロックは「ブルジョワ的」であれ、つまり優れた芸術でなければならず故に歌詞などはチェックされていた。だが、もうお分かりだとは思いますがそんなことで諦めるロシア人ではありません。冒頭で説明した肋骨レコードなんかも活躍する訳です。ソ連唯一のレーベルとも契約がなかっとようで非公式でのリリースですが軒並みヒット。
ツォイの歌詞は労働者を歌っており批判の対象とはなるのですがこれが若者を中心に共感を呼んだ。
70’s~80’sロックを彩る最高のバンドです。デヴィッドボウイからトーキングヘッズ、ジザメリまで好きな方はたまらんでしょう。


とここまで3組書きましたがいろいろな背景など追っているとめちゃくちゃ面白い。中々厳しい社会を生き抜く底力がロシアの音楽にはある気がしますし社会的情勢により”そうするしかなかった”状態があってそれがまたカルチャーになっていくという皮肉のような展開ですが我々が日夜楽しむ音楽もある意味では流血なくして生まれていないというのもまた事実です。これはロシアでだけでなくアメリカやヨーロッパなんかもそうですよね。独自の音楽文化があって、それはその国特有の”事情”も含む…。などなどまだまだ知恵が浅いのでもっと勉強します。音楽も歴史も…

あたまが痛くなって来たので今回はここまで!笑

ほなまた。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です