The National-USインディーの長、サッドマン達の哀愁。

2017年リリースの「Sleep Well Beast」が全英1位、全米2位を記録。グラミーも受賞するなどインディーファンからすればやっと上り詰めた感はありますが人気が出るのは嬉しい悲鳴です。何気に日本ツアーは一回しかしていません。
2019年にやっと来日が決まったのですがおコロナ様の台頭でキャンセルに…しかもOAはフィービー…今ではもう観れない組み合わせです。この恨みは忘れません。

そして映画監督マイク・ミルズとのコラボ作品『I Am Easy to Find』を経て、今作『First Two Pages of Frankenstein』をリリース。

さて、今作はテイラー・スウィフト、フィービー・ブリジャーズ、スフィアン・スティーヴンスといった盟友揃い。今作Voのマットはかなりのスランプだったようで、全くメロディーも思いつかないなかったよう。そんな苦境の中、バンドを一度見つめ直し生まれてきた彼らの〈悲しみ〉が濃密に美しく存在しています。

みんなそこそこいいおっさんなのですが、その中年男性から滲み出る倦怠感や哀愁が色気ありすぎてまたそれが彼らの魅力であるのです。

オープニング、スフィアンがコーラスを務める“Once Upon A Poolside”。まさかのピアノバラード。繊細すぎるアレンジに歌詞の暗さが洗われてゆく感覚がとても気持ちよく美しいです。

そこから2曲目の”eucalyptus”へ。
ナショナルらしいリズムにギターフレーズ畳み掛けるようなマットのヴォーカルは次第にエモーショナルになっていき非常に”Mr November”で感じたような感情を揺さぶられる一曲。

Tropic Morning Newsでは日々ネガティブなニュースばかりの中落ち込みでもそんな中でも誰かと繋がろうとすることが描かれ個人的に一番響きました。曲調もポストパンク風で後半のギターリフが少し希望的というか色々なところから解放してくれるような気持ちにさせる曲です。

書き出したらキリがないのですが本当に彼らの作品にはどうしようもない苦しみや悲しみが染み付いている気がします。かといってそれがネガティブではなく僅かな光を見出しているかのような気がしてなりません。この現代、日本にいてもアメリカにいても暗いニュースが多いけれどそんな中やっと点り始めた光を彼らはみせてくれる気がします。

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